昨夜は大野市内のまちなかイベントに参加してきました!
加藤優一さん著『銭湯から広げるまちづくり 小杉湯に学ぶ場と人のつなぎ方』の出版記念イベントでした。
会場は、関西大学の大野銭湯再編チームが活動する「関西大学横町スタジオ」。ふとん屋さんの建物をリノベーションしたところです。
『銭湯から広げるまちづくり』は、東京・高円寺にある老舗銭湯「小杉湯」の常連たちがつくったシェアスペース「小杉湯となり」の実践をまとめた一冊です。銭湯は公共空間ではないかもしれませんが、多様な人が場所を共有しあう場所。加藤さんは、そんな湯のような場づくりを目指して「小杉湯となり」を企画・運営しています。
かなり刺激的な内容でしたし、空き家を活用して民泊宿を運営している宿主にとっては共感するところの多い内容でした。是非、『銭湯から広げるまちづくり』を読んでみてください。
このイベントの前に、明治35年創業の老舗の銭湯「亀山湯」に行きました。
浴槽と洗い場だけというシンプルな銭湯ですが、「名水百選」大野の地下水をおがくずで沸かしているお風呂で、最近珍しく熱めのお湯でシャキッとしました!
荒島岳中出登山口に近い当宿にや登山のお客さんが多く訪れます。よく「宿の近くに銭湯は無いの?」と言われますが、こちらの銭湯は越前大野駅から徒歩圏内にありますし、駐車場もあります。
宿主は大学のワンダーフォーゲル部で山登りを始めたのですが、当時1週間くらい山の中で合宿して、その間風呂に入れなかったので、下山してバスで駅まで来たら、真っ先に銭湯に入ったものです。
そして町なかをブラブラして、食堂に入って心ゆくまで美味しいモノを食べたものです。登山そのものだけでなく、登山後にお風呂に入って山の余韻に浸りました。
例えば「立山黒部アルペンルート」の玄関口の富山なら「観音湯」という銭湯が富山駅の近くにあり、そこに行くと必ず登山姿の入浴客がいたのですが、、、10年ほど前に閉業したそうです。
大野の「亀山湯」も、かなり経営は苦しいそうです。今の時代どの家にも内風呂があり、郊外に大規模な入浴施設もあります。しかし、「荒島岳に登ったら亀山湯でスッキリして、大野の町なかをブラブラする」とこまでが荒島岳登山なのではないかと思うのです。
当宿ではJR越美北線でお越しになられたお客様を送迎しておりますが、送迎先を駅ではなく、銭湯の近くにしていただいても結構です。せっかく大野に来たのだから、是非銭湯と町なか散策を楽しんでいただきたいと思います。
また、荒島岳を下山されたお客様は、中出登山口近くの「道の駅越前おおの荒島の郷」からJR大野駅まで大野市バスが出ていますが(冬季間運休)、「亀山湯」近くの大野三番バス停から京福バス大野線でJR福井駅まで行くこともできます。
「日本百名山」荒島岳が大野の誇りであるのと同様、「日本百名水」で沸かした亀山湯も大切な場所です。是非お立ち寄りください。