先週末、宿はお休みさせていただき、セミナーの講師をするために富山県に行ってました!
因みにセミナーのお題は「空き家を活用した民泊宿を運営するファイナンシャル・プランナー(FP)が提言する空き家対策」と「Z世代の方に伝えたいお金の話」でした!宿主小林の本業はFPなのです。
交通機関の乱れの影響を受けぬよう、セミナー前日に富山入りしました。
まずは、氷見漁港2階の市場食堂で地魚の海鮮丼を食しました!
富山に来たらよく使う雨晴海岸のキャンプ場はオフシーズンですが、夏はとってもいい場所です。
氷見から車を南に走らせ、JR城端線の終点である南砺市・城端に向かいます。ここから更に南に向かえば合掌造りの家屋が並ぶ世界遺産「五箇山」地区です。10数年前に私も、五箇山の相倉集落という場所にある宿に泊まったことがあります。
しかし今は海外からの観光客が増えたせいか、宿泊料は結構なお値段です。私が以前泊まった宿も1人では予約ができないようです。そこで、JR城端駅から5㎞ほど行ったところにある「桜が池」という場所にある「合掌ゲストハウス かずら」を予約しました。こちらは当宿と同じくらいのお値段ですし、ひとり旅でも気兼ねなく泊まれます。
当宿と同じく素泊まり(朝食は提供しているようです。予約時にお問い合わせを)の宿なので、城端唯一のスーパーで買い物をしてから行きます。山の中ですがお刺身なども凄く良さげです。私は昼間たらふく食べたので他の総菜を選びましたが・・
因みにこの城端という場所にはピーエーワークスというアニメ制作会社があり、2008年にはこの町を舞台にした「True Tears」というアニメも作られていて、「聖地巡礼」に来るファンもいるそうです。いわゆるご当地アニメのはしりですね。時間に余裕があれば、城端の街をブラブラしてアニメの登場人物の気分に浸るのもよいのではないかと思います。
この日の前日、北陸地方に大雪が積もっていたせいで途中の道には冷えて固まった雪が残り、スリップしないよう慎重に慎重に走りました。
やがて「桜が池」が見えてきます。池のたもとに「桜が池クアガーデン」という入浴施設もあります。「桜が池」を渡り、坂を少し登ったところに本日の宿がありました!
いかにも真冬の北陸に来たという雰囲気です!
建てられたのが350年前というから、江戸時代前期ですね。そこにいるだけで歴史の重みを感じます。宿になる前は蕎麦屋だったそうです。桜ヶ池を見下ろすこの地に、どんな人が建てたのでしょうか。
因みに相部屋のドミトリー方式ですが、案内された寝床はカーテンで仕切られていてパーソナルスペースも十分にあります。
スーパーで買った総菜で一献。私はめんどくさかったのでパックのまま食べましたが、お皿に移し替えたらフツーに郷土料理です。富山のスーパーでは名物の蒲鉾、かぶら寿司、昆布締めなども買えます。
夜は宿主のコージさんと、旅宿運営のことを語り明かしました。
旅の疲れもあって、この日はぐっすりと寝ました。翌朝起きて2階のスペースにあったロッキングチェアに座り、揺られながらストーブの炎をじっと見てました。焚火と違って規則的で青い炎ですが、日ごろの些事を忘れる時間です。
この宿は建物が古いだけでなく、この地区の空き家に置いてあった机とか家具も置いてあります。そしてこの地域の子どもたちも遊べるようになっています。
私の宿はそれほど大きくなくて、外壁リフォームもしているのでそれほど苦労はしていないのですが、このような古民家を維持するのは大変なことだと思います。しかし、人が住まないと家は傷み、そして朽ちます。このような歴史的建造物が失われるのは人類としての損失です。しかし維持するためだけに公金を投入し続けるわけにはいきません。かと言って住居として住むのは大変でしょう。
こうやって宿として活用し、地域の交流の場にもなるというのは実に有意義なことだと思いました。管理する人は大変なんでしょうけど。
心ゆくまでゆっくりとしていきたかったのですが、この日はセミナーで講師をせねばなりません。次来た時にはただただまったりしたいと思います。
宿のすぐ下の桜ヶ池までバスで行けるので、公共交通機関でも行けます。「桜ヶ池」の名の通り、桜の時期は特に美しいそうです。