• 日本百名山・荒島岳の麓にあるゲストハウス風の民泊宿です。

    一人旅のバイブル「旅の情報誌 とほ」を刊行

    先日の投稿でも書きましたが・・・

    旅の情報誌「とほ」

    1990年代、私は夏になると北海道を自転車で回っていました。最初のうちはテントを積んでましたが、自炊道具などを含めると流石に重い。そのうち「ライダーハウス」と呼ばれる寝具持ち込みの格安宿泊所を使うようになりましたが、そこでライダーたちと話をしているうちに「とほ宿」というものがあり、ボリュームのある食事、夜は旅人同士で宴会があるということを知り、そちらのほうに泊まるようになりました。

    「とほネットワーク旅人宿の会」ホームページ 

    個性的な宿主たち

    小樽船見坂の上にあった「ぽんぽん船」

    ほぼ徹夜で宴会している宿、拷問のように料理を食べさせる宿、みんなで歌を歌う宿、客より動物のほうが多い宿、トイレに藤原紀香の等身大POPが置いてある宿・・・・どの宿も型にはまらず、宿主さんが自分の個性を前面に出していました。

    どの宿でも夜毎の飲み会がありました。旅の思い出やグルメ情報、お互いの身の上話、将来の夢などを、安い酒を飲みながら語り明かしました。

    いつかは自分もこんな宿を・・・という考えはこの30年近くずっと頭にあり、ついに自分の宿を立ち上げたわけですが、民泊新法の宿なので素泊まりのみ、年間営業180日といろいろ縛りがあり、旅館業法の認可を得て他の「とほ宿」と同じようになったらいつかは加入したい、と思っていました。

    とほ宿「旅の轍」の宿主さんに背中を押される

    開業後集客に悩んでいた(今でも悩んでます)のですが、オンライン飲み会で知り合った北海道追分のとほ宿「旅の轍」の宿主鈴木さんが「とほネットワーク旅人宿の会」への加入を勧めていただきました。民泊の宿だから無理だろうと思っていましたが、審査にかけてもらったら民泊でもOKとのでした。

    「旅の轍」ホームページ

    同 Facebook 

    選考基準は「小規模」「男女別相部屋で、旅人同士の交流を重視」「リーズナブルな宿泊料金」。

    「ねこばやし」とぴったり合う・・・というか、私が宿を立ち上げる時に念頭にあったのが「とほ宿」だったので当然ですね。

    とはいっても、「旅の情報誌 とほ」の発刊のタイミングもあり、最初の1年間は準会員としての「お試し入会」になりました。でも、「とほ」ホームページで掲載していただいています。

    https://www.toho.net/yado/cate1-9

    北陸三県では唯一の「とほ宿」です。週末だけでも北海道の旅宿気分を味わいたい・・・という旅人さんが来られるのではないかと期待しています。

    集客だけでなく、宿主同士の交流も楽しみ

    このような「旅人宿」の情報誌は他にもいくつかあります。ライダー向けのものであったり、「旅の情報誌 とほ」と同じようなコンセプトのものであったり、旅宿の方が独自に立ち上げた地元情報のものであったり。。

    紙媒体だけでなく、ネット上で展開しているものもあります。しかし、ネット予約サイトを使えば世界中から集客でき、宿を探す人は比較もできる時代、消えていったものも少なくありません。

    しかしこの「旅の情報誌 とほ」は、1986年の発刊以来昭和・平成そして令和の今でも存続しています。諸事情で廃業された宿もありますが、新しい宿もあります。

    昔行った宿の宿主さんにまた会いたいし、新しい宿の宿主さんとも夢を語り合いたい。一人旅の素晴らしさと旅人同士の交流の場を継承していきたい。

    もちろん宿業をビジネスとして成り立たせないといけないのですが、自分らしさを出していこうと改めて誓いました。