• 日本百名山・荒島岳の麓にあるゲストハウス風の民泊宿です。

    「ねこばやし」で「しないこと」

    その①「おもてなし」https://nekobayashi.fukuinofp.com/never1/

    その②「説明」https://nekobayashi.fukuinofp.com/never2/

    3つ目は「他の宿との比較」

    どんなビジネスでも「ライバル」の存在というのは大事な要素です。

    コンビニであればセブンイレブンとローソンとファミマはお互いの存在を絶えず気にしていると思いますし、牛丼なら吉野家とすき家と松屋、銀行なら三菱UFJと三井住友とみずほ、といった具合に、競合他社に合わせて商品サービスの内容や価格を決めるのは普通のことです。

    宿泊業界というのは特にそれが激しい世界です。宿泊予約サイトを経由して宿を探す人は多いと思うのですが、宿泊予定日、滞在エリアや価格で検索をかけて、宿の外観や評価を見ながら、一番条件に合った宿を探します。

    宿のほうも、競合の宿の状況を見ながら宿泊日ごとに価格を設定したり、設備を整えたり、映える写真を予約サイトに掲載したりして差別化を図ります。

    当宿では、そういったことは一切しません。

    そもそも「ねこばやし」の競合は存在しない

    「ねこばやし」のある大野市内にはいくつか宿泊施設があります。

    https://www.ono-kankou.jp/tourism/lodging.php

    まず、ビジネスホテルや旅館は、「ねこばやし」のような年間営業日数上限180日の民泊宿とは全然タイプが違います。「ねこばやし」のような男女別相部屋の「ゲストハウス」は「ねこばやし」に近い形態ですが、越前大野城を中心とした旧市街地にあり、まちなか散策のために泊まる人が多いと思います。「布団付き宴会スペース」を公言する「ねこばやし」とは目的が全然違います。

    郊外にある「農家民宿」も、基本1泊2食付きで、「しないこと①」で書いた通り、「おもてなし」をしない当宿とはコンセプトが違います。

    敢えて当宿に競合が存在するとすれば「キャンプ場のバンガロー」「貸別荘」だと思うのですが、当宿の近辺にはありませんし、キャンプ場のバンガローというのは休日はすぐに予約が埋まるものです。

    「ねこばやし」が想定する宿泊客とは

    私が来てほしいと思うお客さんとは、「近隣の他の宿を使っている宿泊客」ではありません。

    「県外から朝早くに来て日本百名山・荒島岳に登りに来たけど、その日のうちに帰っていった登山者」であり、

    「仲間うちで集まって懇親会をするけど、帰りの運転があるからお酒をがまんする人たち」であり、

    「アウトドアに興味があるけど、テントで泊まる勇気が無くて踏み出せない人たち」など、

    今はどこの宿にも泊まっていない人たちなのです。

    だから、他の宿を意識するよりも、このような使い方を考えてホームページで提案していくのが当宿の集客のスタイルです。

    空き家だった普通の民家をそのまま使用しています。写真映えするようにリフォームしたり、洒落た家具を買って入れ替えたりしません。宿の近所の写真を撮ってアップしていれば普通に映えます。

    近隣で民泊が増えるのはむしろ歓迎

    私が「空き家を活用した民泊」を始めて、興味を持っていただいた方が何人かいらっしゃいます。この近辺で宿を開業されるかもしれません。しかしそれは「競合」ではなく「仲間」だと思うのです。

    私は一人旅が好きなのですが、北海道、信州、沖縄というのは「おひとりさま」でも泊まれるゲストハウスが多数存在します。これらの宿は限られたパイを奪い合っている、のではなく、いくつも集まることで「一人旅の目的地」としてのブランドを向上させています。そして、そういった宿に通っているうちに、移住する人もいます。すでに十分その土地を知り尽くした上でやってくるので、スムーズに現地の人と親しくなります。

    大野は関西圏・中京圏から近く、美しい景色もあり、北陸新幹線や中部循環道開通で利便性が高まっています。「大野には気軽に泊まれる民泊の宿が多い」というイメージが出来て、「週末はさっくり大野に行ってお泊りで楽しもう」と考える人が増えれば、自分の宿のビジネスも盛り上げていけると考えています。