前回「説明をしない」から1か月くらい空いてしまいました・・・(^^;)
今月は平日のお客様が多めでした。
先週は、信濃大町のとほ宿「ポッポのお宿」の宿主さんがお越しになられました!
こういう宿泊施設というのは8月が来客のピークなのですが、9月、10月と少ないながらも同じ水準を保っています。亀の歩みではあるけど前進しているのを感じています。
「他の宿との比較をしない」理由と、現時点での振り返りについて書いてみたいと思います。
「ねこばやし」で「しないこと」その③ 「他の宿との比較をしない」
1.そもそも「ねこばやし」の競合は存在しない
→現時点でもやはり存在しないですね・・・
そもそも、奥越地区(大野・勝山)の宿泊施設の数そのものが少ないですし、日本百名山・荒島岳登山口付近の宿というのは「ねこばやし」だけなのです。
2.「ねこばやし」が想定する宿泊客は、今はどこにも泊まっていない人たち
そもそも、今他の宿泊施設に泊まっている人を誘導しようという考えがありません。
こういう人たちに来て欲しいと思っていました、のですが・・・
■「県外から朝早くに来て日本百名山・荒島岳に登りに来たけど、その日のうちに帰っていった登山者」
→実際には、「ねこばやし」に泊まって翌日荒島岳に登りに行く人が大多数です。特に、JR越美北線で行こうと思っても、始発で登山客最寄り駅の勝原駅に着くのは10:28なのです。(路線バスも似たようなものです)。
■「仲間うちで集まって懇親会をするけど、帰りの運転があるからお酒をがまんする人たち」
→こちらの方は、ワインの会をやったり、9/30には「BBQしながらフリートーク!空き家を民泊にするには?」を開催しました!
こういった企画をしたい人を掘り起こしていきたいと思っています。
■「アウトドアに興味があるけど、テントで泊まる勇気が無くて踏み出せない人たち」
→こちらについてはまだまだですね・・・隣の南六呂師が「星空保護区」に指定されたので、そちら関係のお客様に来ていただきたいと思います。
現状、少しずつ増えてはいますが宿のお客さんはまだまだ少ないのが現状です。
宿泊サイトに登録すればお客さんは増えるでしょう。現にそういう宿は少なくありません。しかし、そもそも知名度も資本力も無いワンオペ営業の民泊宿が、他の宿泊施設と競合して勝つというのは有り得ない話です。
他の宿より価格設定を安くして、設備とサービスを充実させて、見栄えのいい写真を載せる・・
それで採算を取ろうと思うと毎日満室を目指さないといけませんが・・・それはお客さんが求めていることなのでしょうか?私は、他の宿への優越性よりも、お客さんの満足を重視します。
他の宿と比較した結果コスパがいいから泊まる・・のを狙うのではなく、「ねこばやしに行きたい」と思ってもらえるにはどうすればいいのか、を考えるべきだと思うのです。
特に当宿は「旅人同士で交流する宿」を目指していますし、できれば交流を楽しめるお客さんに来ていただきたいと思っています。そして、宿での時間を楽しんだお客さんがまたお越しになる、知り合いにも勧める・・という形でお客さんが増えてほしいと願っています。
宿のある大野というエリアは、高い知名度のある観光地があるというわけではありません。敢えて言いますと越前大野城と七間朝市でしょうか。
しかし、荒島岳登山やバイクツーリングでお越しになられた方は、皆さん「すごくいい場所ですね!」と言っていただけます。福井の人にとっては普通の田園風景かもしれません。しかし、景色だけでなく足元に咲く四季折々の花、鳥や虫やカエルの鳴き声、漆黒の闇と星空など、「観光の目玉」だけではわからない良さがあると思うのです。
現在「ねこばやし」は「とほネットワーク 旅人宿の会」への加入手続きを進めています。
「旅人同士だったり、その土地に住む人だったり、誰かと出会う旅をしたい人のため」の宿です。
私もむかし散々泊まり歩きましたが、むしろ観光名所とは縁の無い場所にある宿が多いのです。でも、そういう場所にこそ普段味わえないような色々な体験ができるものです。
大野に行くから宿を探す、ではなく、「ねこばやし」があるから大野に行く、というのが目標です。
ただ、自分も山ヤの端くれですので荒島岳登山のお客様には出来る限りのサポートをしたいと思っていますし、当宿のコンセプトを理解した上でご予約いただけるお客様は全て大歓迎です!